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文教・大学
お客様の抱えていた課題
18歳人口の減少が予測され大学間の競争が激化する中、より戦略的な情報発信を課題として認識していた大学法人様。 しかし、公式WebサイトやSNS、広報誌といった各広報ツールは、これまで大きな見直しがされることなく運用が踏襲されており、その効果や妥当性について確信が持てない状態にあった。
学内に広報専門の担当者がおらず、「何から手をつけるべきか」「Webサイトのどこに問題があるのか」といった点が不明瞭で自己流での改善に限界を感じられていた。 そこで、大規模なリニューアル等の投資を行う前に、まずは第三者の客観的な視点で現状を正確に評価し、優先的に取り組むべき課題を可視化したいと考えていた。
実施内容
ISBマーケティングは、大学の広報ツールがステークホルダー、特に最も重要な受験生にどう見えているかを多角的に評価し改善策を提示した。
・ヒューリスティック評価: WebサイトやSNSの「使いやすさ」を専門家が評価。 「情報設計」「見栄え」「コンテンツ」の3つの観点から、ユーザーが情報を探しにくい点や、大学の魅力が伝わりにくい箇所を具体的に抽出した。
・ベンチマーク調査: 他大学のWebサイトを比較調査。 コンテンツの見せ方や受験生へのアプローチ方法などを比較・評価し、改善の方向性をまとめた。
・ヒアリング調査: 各学部の広報委員や事務職員数十名にヒアリングやワークショップを実施。 現場が感じている課題や広報活動の実態を把握し、分析の精度を高めた。
・レポーティング: 調査結果を大学幹部に報告した。
・Webサイトデザイン案の制作: 調査結果に基づくトップページデザインとワイヤーフレーム(画面を構成する要素や配置などを定めた設計図)を提案した。
成果
・Webサイトの情報が探しにくい構造になっている、SNSの機能が十分に活用できていないなど広報活動の課題が具体的に可視化された。
・各広報ツールの強みと弱みが明確になり、取り組むべき改善点の優先順位が定まった。
・学内での課題認識の統一と、今後の改善に向けた円滑な意思決定の土台となった。
お客様の声
「本学の特長や強みをアピールして広く情報発信していくことが重要であり、そのためにも教職員が連携していく必要があります。これまでは専門知識を持つ者がおらず、手探りの状態で行っていました。今回、専門家の客観的な視点で広報ツールを網羅的に分析していただきました。特に、学内担当者へのヒアリング結果は、我々だけでは気づけなかった視点や内部の悩みが浮き彫りとなり有益でした。今後の広報戦略部門を立ち上げる際の参考となるものです」
大学法人幹部 S様